車検証閲覧アプリから車の住所変更&ナンバー交換やってみた

引っ越したので車検証の住所変更とナンバープレート交換を行おうと考えました。

当初すべての手続きを自力でやり切るモチベーションが無かったので行政書士事務所に代行を依頼しようと考え、複数の事務所に見積もりをお願いしたのですが出張封印含めて安くてもトータル2万円台前半。

今の時代OSS(ワンストップサービス)を利用すれば住所変更(以降は変更登録と表記)に係るほとんどの手続きはオンラインで行えるのですが、複雑な行政手続きの要件を変えずに無理やりシステムに落とし込んでいるせいかネットで体験談を調べてみると「わかりにくい」「一発で通らない」という愚痴の数々。

OSSを使ってもなお一筋縄でいかないのか…と頭を抱えていたのですが、ふと2024年の10月に車検証閲覧アプリから変更登録が行えるようになったことを思い出しました。

厳密には車検証閲覧アプリ経由であってもOSS申請に該当するのですが、OSS申請のために従来PCから使用していた画面とは別の画面から申請することになります。

つまり、車検証閲覧アプリ内のWebViewで従来のOSS申請画面を開いて手続きするとかそういうことではなく、OSS申請用の全く別の新画面がアプリ内に実装されたということです。

しかもその新画面が今までPCで操作していたものよりも結構わかりやすくなってそうなんですよね。(スマホというデバイスの特性上UIの複雑度がPCよりも下がっているのは必然かと思いますが)

例えば、従来のOSS申請画面のマニュアルは変更登録だけで55ページあるのに対し、車検証閲覧アプリのマニュアルは変更登録分は32ページと少なくなっています。

ネットで調べてみても車検証閲覧アプリ経由の変更登録の体験談みたいなのがヒットしなかったので、今回は車検書閲覧アプリから変更登録とナンバー交換をした際の備忘録を時系列的に書いていきます。

申請前事前準備

車庫証明用の「所在図」と「配置図」の作成

紙を使った手続きであれば警察署で車庫証明の手続きをしてもらって、陸運局で変更登録の手続きをしてもらってと別々のところに出向く必要がありましたが、OSS(=ワンストップサービス)なので警察と陸運局をまたぐ手続きも一気に処理されます。

なので変更登録の申請の段階で所在図と配置図が必要になります。

それぞれの作図ポイントをメモしておくと、

  • 所在図
  • 周辺施設名の表示が多いYahoo!マップのスクショがおすすめ
  • PCで表示してスクショして適当な見やすいサイズにクロップ→Squooshで軽量化(※後述)
  • 配置図
  • Googleマップなどで衛星画像をスクショし、それを一番下のレイヤーに置いてトレースしながらイラレInkscapeなどで作図、画像として書き出してSquooshで軽量化(※後述)
  • ちなみに会社の知り合いの元ディーラーマンの方に教えてもらったのですが、道路や出入り口の幅などはGoogleマップ上で右クリックすると出てくるコンテクストメニューの距離を測定を押下すると距離測定用の画面になるのでそれを使用するとわざわざメジャーを持ち出して道路の幅を測ったりする必要がないとのことでした。このナレッジのおかげで今回メジャーを持ち出して計測しなくて済みました😅

Squooshで軽量化」とありますが、これは行政のシステムはアップロードできる画像サイズが低めに設定されていがちなのでそのリミットに引っかからないようにするための念の為の対策になります。

今回は900px✕900px程度の大きさで100〜200KBにしたJPEGを作成しましたが問題なく通りました👍

ここまで所在図と配置図を完全デジタルで扱う前提で記述してきましたが、手書きのものをスキャンした画像のアップロードでも問題無いようです。

保管場所使用承諾書の用意

賃貸の駐車場や月極駐車場などを保管場所として車庫証明を取得する場合に必要になるアレですね。

自分は賃貸契約時に賃貸契約書とは別で駐車場賃貸借契約書にもサインしていたので今回はこの書類のスキャンデーターを用意しました。

くるまの保有関係手続お支払い情報登録サービス登録

今回の一連の手続きにおいて手数料支払いが発生するのは

  • 検査登録手数料 = 変更登録の事務手数料 (350円・クレカ決済)
  • 保管場所証明申請手数料 = 車庫証明の申し込み費用 (2100円・ネットバンキング決済)
  • 保管場所標章交付手数料 = 車庫証明の書類交付手数料 (500円・ネットバンキング決済)
  • 希望ナンバー交付手数料 (4140円・銀行振込)

となっていて、このうち検査登録手数料をクレカで支払うための手続きです。OSS申請前に費目と支払いに使うクレカを登録しておく必要があります。(登録はこちらから)

なお、手数料関連でクレカ払い可能なのは検査登録手数料のみなので他の手数料に関しては事前準備の段階では後述の希望ナンバー交付手数料を除き、一旦考えなくて良いです。

(余談) ややこしいですが、OSSの世界においてはキャッシュレス決済 = クレカ決済のことを指します。他にインターネットバンキングでも手数料納付できますがOSSの世界ではこれはキャッシュレス決済に該当しません🫠

希望ナンバーの予約

新ナンバーを希望ナンバーにしたい場合は事前に予約が必要です。(予約サイト)

希望ナンバーの予約画面においては「はじめて申し込みを行う方はこちらを選択してください」というような選択肢が設けられているのでそれを選択するとめっちゃ簡単に予約手続きできます。

大まかには連絡先入力→車体情報入力→希望ナンバー情報入力の順で進んでいきます。

今付いている旧ナンバーも希望ナンバーなのですが、車買うときに自分で予約して陸運局まで予約済証を取りに行ったりしたのでここらへんの手続きは慣れたものです。

申し込みが完了すると交付手数料の振込先がメールで送られてくるので振り込み、先方が振り込みを確認すると最終的に確定したナンバーの情報がメールで送られてきます。

希望ナンバーと言えど分類番号とひらがなは自分で選ぶことができないのでこのメールが来るまでがめっちゃ楽しみなんですよね~。

住民票コードの確認

(自分の住民票コードを既に把握している場合はこの作業は不要です)

マイナンバーカードがあれば住民票コードが不要とOSSのサイトに記載されていましたが、どうやら様々な体験談を読む限りではマイナンバーカードを使用したとしても住民票コードがないと陸運局に紙の住民票の提出が必要になるっぽいです。(しかも郵送不可)

ということでこんなところで出戻りしたくないので素直に住民票コードを確認しておくことにしました。(コンビニの住民票では確認不可)

住民票コード確認票を請求することによって無料で住民票コードを確認できる場合と、住民票コードが記載された住民票を有料で請求する必要のある場合があり、自治体によって変わってきます。

自分が住んでいる自治体では住民票を請求するしか方法が無かったので仕方なく300円払って自分の住民票コードを手に入れました😭

時系列順で起きたこと・やったことまとめ

必要なものも揃ったので、いよいよ実際の申請作業に入っていきましょう。

念の為事前準備をいつ行ったのか記載しておくと

  • 所在図と配置図の作図 ― 1月18日 (土)
  • くるまの保有関係手続お支払い情報登録サービス登録 ― 1月19日 (日)
  • 希望ナンバーの予約 ― 1月19日 (日)
  • 住民票コードの確認 ― 1月20日 (月)

です。住民票コードを確認するための住民票は出勤途中に市役所に寄って取得しました。

新ナンバーの情報が確定する (1月20日 月)

希望ナンバーの予約後すぐに料金振込をしたので翌営業日の朝には確定した新ナンバーの情報がメールで送られてきていました。

メールの中に交付可能期間が記載されているのですが、OSS申請はこの交付可能期間内でないと受け付けてもらえません。

自分の場合は1月27日から同年2月26日までが交付可能期間だったので、

いきなり1週間待ちです!!

車検証閲覧アプリから変更登録の申請を行う (1月27日 月)

希望ナンバーの交付可能期間に入ったので早速変更登録の申請をしていきましょう!

申請時に物理的に手元に用意しておく必要があるのは

  • スマホ
  • 電子車検証
  • マイナンバーカード
  • 住民票 (住民票コード)

で、あとは画面の指示に従って操作していけば基本的には何も迷わないはずです。(公式操作マニュアル)

ただ1点引っかけ問題みたいなのがありまして、

Q: 保管場所(駐車場)は、使用の本拠と同じですか?

という問いに関して、自動車の保管場所には部屋番号を含まないのが正なので、賃貸の場合は敷地内駐車場であってもいいえとなります。(参考)

/** 使用の本拠 */
const baseAddress = "◯◯県◯◯市◯◯町 1-1 建物名 101";
/** 保管場所 */
const parkingLocationAddress = "◯◯県◯◯市◯◯町 1-1";

/** 保管場所(駐車場)が使用の本拠と同じかどうか */
const isParkingLocationSameAsBase = baseAddress === parkingLocationAddress
無事申請が完了

保管場所証明申請手数料納付待ちになる (1月28日 火)

翌午前中のうちに車庫証明の手数料支払い待ちステータスに変わりました。

この時点で既に申請は問題なく通ったっていう認識で良いのだろうか…?

ただ車検証閲覧アプリには収納機関番号納付番号といったテキストベースの情報しか表示されておらず、これを使ってどうやって手数料の支払いを行うのかわからなかったので結局従来のOSSの申請状況照会ページから納付手続きを行いました… (このページには納付ボタンがあるのでそこからネットバンキングの画面に飛べる)

本当はすぐに手数料を支払ってしまいたかったのですが、決済代行システムが普段使用しているメインバンクに対応しておらず、他の銀行のキャッシュカードなども持ち歩いていなかったため帰宅してから支払うことに…。

なんか1日損した気分笑

保管場所証明申請補正待ちになる (1月29日 水)

添付した保管場所使用承諾書(駐車場賃貸借契約書)に捺印やサインが無かったということで一旦リジェクトされてしまいました。

自分の駐車場賃貸借契約書はA4見開き印刷の書類だったのですが、サインがある面は勤務先など車庫証明に関係ない個人情報がびっしり書かれていて、その逆サイドの面にも土地の住所だったり所有者氏名、自分の氏名が印刷されていたのでこっちの面のスキャンデーターだけでいけるかなと思ったのですが無理でした🥲

仕方ないので駐車場賃貸借契約書の両面コピーを添付し直して申請を補正することに。

また1日潰してしまいました。

また保管場所証明申請補正待ちになる (1月30日 木)

今度は旧住所と新住所の結びつきを証明する書類が必要との理由でリジェクトされてしまいました。

え…これを簡単に証明するための住民票コードじゃなかったんすか!

陸運局は住民票コードから旧住所を逆引きできるけど警察には(車庫証明業務においては)その権限が無いのか…?など色々考えは巡りますが、つべこべ言っていても仕方がないので免許証の表裏のデーターを駐車場賃貸借契約書のデーターの横に貼っつけて再度申請。

保管場所標章交付手数料納付待ちになる (1月31日 金)

やっと車庫証明の申請が通ったようで交付手数料の納付待ちステータスに変わりました。

例に漏れず申請手数料の納付時と同じようにアプリからではなくOSSポータルサイトから支払います🤔

自動車検査証交付待ちになる (2月3日 月)

このステータスを目にした瞬間、「あれ?今の車検証陸運局に送ってないけどいきなり交付待ちなの?」という疑問が頭に浮かびました。

アプリにもそういった類の表示は出ていない。

念の為OSSポータルサイトを見てみると…

罠すぎる

自分は事前情報があったので事なきを得ましたが、OSSポータルサイトの存在を知らない人なんかは永遠に車検証が送られてくるの待っちゃうんじゃないですかね…?

とりあえずレターパックプラスを2枚買ってきて、車検証の原本と返送用のレターパックプラスを同封して陸運局に送ります。 (今ってレターパックプラス1枚600円もするんですね🙄)

車検証は原本ではなく写しでも良いですが、後工程が増えて多少面倒になるようなので素直に原本を送ることにしました。

なお、周知の事実ですが車検証の原本が手元に無い間は公道を走行することはできません。

警察署から電話がかかってくる (2月4日 火)

13時頃管轄の警察署から着信がありました。

変更登録申請の段階で車庫証明は警察署で受け取るように指定していたので、「受け取りに来てくださいねー」っていう案内の電話でした。それだけ。

車庫証明を受け取る (2月5日 水)

管轄の警察署に出向き車庫証明窓口でOSSで申請した車庫証明を受け取りに来た旨を伝えます。

受取確認書みたいなのにサインして完了です。1〜2分ぐらいで終わっちゃいました✌

新車検証を受け取る (2月8日 土)

本当は昨日配達予定だったのですが不在だったので再配達になってしまいました😖 (日本郵便が一番置き配の融通利かないですよね)

受け取ったレターパックを開封すると

  • 新車検証
  • ナンバープレート交換してねの紙
  • 明細みたいな紙
  • 自動車検査証記録事項

がクリアファイルに入っていました。

これであと残すは陸運局に出向いてナンバープレートを交換するのみになりました!

ナンバープレート交換 (2月12日 水)

やってきました陸運局!

午後行ってトラブったら(その日中に手続きできないってなって)嫌なので午前中に行きました笑

手続きごとにどこに向かえば良いのかの案内が駐車場にありましたが、はて今日の自分の手続きは変更登録の延長線上にあるから3番なのか、はたまた変更登録の処理はOSSで全部完了しててナンバープレートの変更だけなので7番に該当するのか…

と早速悩みポイントがありましたがとりあえず変更登録の延長と解釈して3番の順序を踏むことにしました。

(言うまでもなく、陸運局によって窓口番号などは変わるはずです。)

今回はナンバー変更ありなので向かう先はC4ですね。 (C棟の4番窓口)

C棟の4番窓口に整理券発券機があったので整理券を発券、窓口にて手数料納付書にOSSの受付番号と名前書いて新車検証といっしょに持ってきてと言われます。

提出後、しばらくすると今度は隣の5番窓口で呼び出されます。

「変更登録の処理は全て完了しているのでこれ(新車検証と自動車検査証記録事項となんかあともう1枚紙があった)を隣の建物に持っていってください」と言われたので早速隣のD棟に向かったのですが何番の窓口なのかがわからない…!

冒頭駐車場の案内板がありましたが、あれはC4→C5→B2となっていて、B棟は今回関係無いはずなのでおそらくあれはOSSを使わず紙で手続きする場合の順序な気がします🙃

仕方ないのでC棟の入口から一番近い窓口にいたおじさんにどこに行けばいいのか尋ねてみるとOSSがなんなのかよくわかっていないようで(自分の訊き方が悪かった?)うまく回答が得られず、おじさんのすぐ近くにいたシュタゲで例えるならばダルみたいなタイプのお兄さんがOSS(彼は「オーエス」と略していた)で希望ナンバーの場合は9番窓口で希望ナンバーの受付メールに添付されていたQRコードを提示するようにと教えてくれました。

(素人が陸運局行くと絶対に迷うので恥を忍んでとにかく職員に質問してみるのが一番手っ取り早いです)

9番窓口に行き、C棟で受け取った書類一式と希望ナンバーのQRコードを提示すると、窓口の人に「では次はお隣Cの建物に行ってナンバー変更の手続きをしてくださいね」と言われたので一瞬C棟に戻りかけたのですが、ナンバー変更はOSSで終わってるよなと思って念の為OSSで変更登録は完了している旨を伝えると提出書類を再チェックしてくれたのですが、車検証にOSSで変更登録した旨が記載されておらず(本来ならばOSS経由なのが記載されるらしい)20秒ぐらい9番窓口が殺伐としました。(他の職員も登場した)

車検証閲覧アプリ経由だとOSS経由という情報が載らないとかあるんですかね?

結局、棚に自分のナンバープレートが並べられていたのが決めてとなって(?)無事ナンバープレート交付となりました。

  • 新ナンバープレート2
  • ボルト4本
  • 封印のフレーム

が手渡されるので自分で旧ナンバープレートを外して新ナンバープレートに付け替えます。(調べた感じドライバーはどこの陸運局でも貸し出しているようです。借りました。)

ナンバーの交換作業をしているとさっきの9番窓口の人が旧ナンバーの回収を忘れていたと駐車場まで来たのでこのタイミングで旧ナンバーの記念所蔵を依頼しました。

あとリアナンバーの封印が破りにくかったのでこの人にやってもらいました笑

9番窓口の人が旧ナンバーを持ち戻り、リアナンバーの取付も完了した30秒後ぐらいにD棟入って一番最初に話しかけたおじさんが新車検証と封印を持ってやってきました。(勝手にやってきたので裏で連携されてるっぽい)

車台番号の照合用に運転席の足元を確認され、封印。

作業が終わると「これで終わりです」と言ってすぐに帰っていきました。

が、自分はナンバーの記念所蔵を依頼しているのでD棟に戻り、旧ナンバーを受け取ります。

記念所蔵用の穴あけ位置を定位置にするかカスタムするか選んでと言われ、定位置が310円、カスタムが510円という値段設定でした。

どの位置に穴が空くのかっていうサンプルも見せてくれたのですが、定位置で特に問題無さそうだったので310円払って定位置での穴あけ加工を依頼。

悪いことに使いませんよみたいな誓約書にサインして終わりです。

いやー長かった!

トータル3週間ちょいかかってしまいました。

でも高い代行費用を払わずに済んだので良かったです。

ちょいちょい引っかけポイントはありましたが、比較的スムーズにいったと思うのでまた変更登録することになった時も自分で(車検証閲覧アプリ使って申請するかはともかく)OSSを利用して申請してみようかなと思いました。

ちなみに今回かかった合計費用は住民票やレターパック、記念所蔵の料金諸々含めて8900円でした!

参考にどうぞ。

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